2.お部屋探しのポイントー見学時はどこを見たらいいの?ー
目次
(1)共有部分、周辺環境を把握しよう
(2)お部屋内のチェック項目
(1)共有部分、周辺環境を把握しよう
インターネットに掲載している情報で、お部屋(物件)のおおまかなイメージはつかめますよね。しかし、不動産会社は、まるでお見合い写真を撮影するかの様に、とっても上手に写真を撮影するのです。(笑)お見合い写真は、自分の満足がいくまで、より男前にかっこよく撮れるよう何度も撮影します。(笑)同じように、外観写真、室内写真は、広角レンズ搭載のカメラで、室内もより広く、美しく撮影する事ができる様になりました。しかし、実際にお部屋(物件)を見てみると、がっかりする時も少なくない様です。私も、外観写真で1度、お客様から貴重なご意見をいただきました。現地へ到着したとたん、「えっ、これこの物件ですか?」と。笑
また、周辺環境(交通、利便性)も大事なチェック項目となります。コンビニやスーパー、そして勤務先までの距離は重要です。ご家族でお探しの方は、学校区を中心にお探しになります。また、小児科や病院までの距離も重要となります。
以下、お部屋(物件)内外のチェック項目として、いくつかの注意点を挙げます。
①共用部分(駐車場、ゴミ出場、駐輪場、廊下、階段等)をチェックしよう
現地について、車を降りた瞬間から、チェックは始まります。(笑)駐車場の様子や、ゴミステーションの場所を確認し、ちゃんと整理整頓されているかをチェックしましょう。ちゃんと教えてくれない場合がほとんどですので、「ゴミ出場はどこですか?」「駐輪場はどこですか?」と聞いてみると良いですね。ゴミ出しマナーは、その物件でお住まいの入居者のマナーを映し出しているのと同時に、管理会社の職務怠慢度も一目で分かります。気持ちよくご入居して頂ける様に、当社では入居者の皆様にもマナーを徹底して頂き、当社の定期巡回でも、ゴミ出しマナーがよくない場合は、全戸に向けて、マナーの徹底をお願いしております。マナー違反により、役所がゴミ回収して頂けない際は、1度、入居者の皆様に向けて、注意書きを投函し、それでも改善されない時は、弊社で持ち帰り処分するか、産廃業者様に依頼して処分しております。
②集合ポストがあるか否か、ドアポストがあるか否かのチェックも重要です
集合ポストの清潔度も重要です。清掃されているとかを見るのではなく、その物件に住む入居者のチェックと、物件を管理する会社の姿勢がここからも見えてきます。とある物件では、集合ポストに透明の扉がついており、雨風からポストを守っています。しかし、ある時、何らかの事情により、透明の扉が破損し、補修や交換がされないまま数年放置されていました。破損したものがそのままである事は、入居者の皆様の危険につながりますので、改善されない場合は、その物件をおすすめしておりません。
③共有部分(階段・廊下)が清潔であるかどうか
賃貸物件は、通常月に1~2回またはそれ以上のペースで定期清掃が入っています。しかし、悲しいことに、定期清掃さえ入っていない物件が数多く存在します。長期間クモの巣が張っていたり、たばこの吸い殻や虫の死骸、ゴミが散らかっている物件には住みたくないですよね?「部屋がきれいに掃除されていたらそれでいいです!」そんな方、いませんよね?笑
ちなみに、当社管理物件は、月2回~5回程度、清掃会社様に依頼して、定期清掃を実施しております。「定期清掃はしてくれていますか?」と案内してくれる不動産会社さんに聞いておくといいですね。
(2)お部屋内のチェック項目
①自分のこだわり条件と充分に照らし合わせる
我々不動産会社に気を遣うことなく、ご自分の納得がいくまで、ちゃんとお部屋を見学しましょう。インターネットで確認した物件情報の通りであるかどうか、設備、日当たり、条件面も含め、少しでも疑問があれば、その場で不動産会社に確認しましょう。次のお部屋のご案内を急かすような不動産会社さんにお願いするのはやめましょう。
②室内清掃が完了しているかどうかを確認する。
通常、前入居者が退去した後、修繕箇所を修繕し、工事完了後ルームクリーニング(室内清掃)を実施します。しかし、空室の期間が長ければ、室内も当然汚れます。現在の賃貸借契約では、敷金等の預かり金が「0円」の場合が多いので、入居時もしくは、退去時にルームクリーニング費用として支払うようになっています。したがって、ちゃんと費用を支払うのですから、「清掃後半年経ってますが、ちゃんと半年前にお掃除してます。」と言われたたとしたら、そのお部屋をご契約されますか?笑 私は、しません。その際は、案内してくれた不動産会社にお願いし、もう一度清掃をしてもらえるかどうか頼んでみましょう。当社は、管理物件以外でも、「再美装」を徹底的にお願いしております。
③キッチンを含め、室内の天井やクロス(壁紙)をよく見る
シミ・汚れがある場合、「まあいっか…」ではなく、必ず案内してくれる不動産会社に貼りかえ等の修繕の実施の有無を聞いてみてください。大きな面積の汚れや、穴が開いている場合、またタバコのヤニ汚れがあったり、室内が臭かったりする場合も、必ず確認しておきましょう。ほとんどの場合が、クロスの張替えを予定していますが、そうじゃない場合もあるかもしれません。
クロスの貼りかえをしてくれない場合で、シミや汚れが軽微な場合は、ご自分で写真を撮影しておきましょう。もちろん、シミや汚れが大きい場合も、写真を撮影しておくと良いでしょう。
ちなみに、当社では、スタッフが入居前に室内をチェックしてリストを作成し、鍵引き渡し時に写真を添えてお客様、管理会社様へお渡しして保管していただいております。こうする事で、退去時のトラブル回避となります。
④両隣の物音や上下階の物音を耳を澄まして聞いてみる
お部屋の下見は、日中に行きますよね?昼間は、ざわざわとしていたり、入居者の在宅率が低いため、割と室内は静かです。家族向きのタイプの物件の場合は、昼間でもお子様やご家族のお声や足音等の生活音が聞こえてきたりします。単身者向けタイプ(一人暮らし)の場合は、夜になると入居者の皆様が帰ってきますので、できれば夕方~夜にかけてのチェックも重要です。室内を見学できなくても、一度現地に行って夜の様子を確認しておくと良いでしょう。
ここで気をつけなければならないことは、物件情報に「防音性、遮音性に優れた物件」「静かな環境」「静かなお部屋です」とかいったキャッチフレーズを目にすると思います。確かに、静かな物件もあるかと思いますが、そのチラシを作った不動産会社さんは、実際にそのお部屋に住んだことがあるのでしょうか?一戸建て賃貸の場合であれば、そのキャッチフレーズは有効ですが、大声で叫ぶ人がお隣にいたら…1戸建てといえど、「静かな環境」とは言えないですよね、もはや騒音問題になりかねません。そもそも
「完璧な防音なんてありません!」
耳を澄ませば生活音は必ず聞こえてきます。隣や上下の物音が気になるのと同じように、私達も同じように、気づかないうちに他の入居者さんへ、何らかのご迷惑をかけているはずです。「お互い様」と思って、大きな心で許し合い、認め合う事も大切です。
共同住宅とは、他の入居者がいることで成り立っています。したがって、物音一つしない住環境を望むことはできません。入居者お一人お一人が他の入居者への思いやりと気配り、優しさがあってこそ、共同住宅は成り立っているのです。もちろん、物音が騒音となる場合は、様子をみて物件を管理する不動産会社や、家主さんへご相談ください。家主さんや管理会社の連絡先は『賃貸借契約書』に記載されています。また契約書が紛失してしまったという方は、今のお部屋を案内して契約手続をしてくださった不動産会社(仲介業者)に連絡してみてください。